波動・振動・エネルギー

ちょっとしたムックものです。発端はツイッターで見かけた、kikumaco氏のツイートです。3つ紹介しますが、

  • 「エレウェルは高輪クリニック陰山院長が7年の歳月をかけて開発した日本唯一のEAV機器。EAVとは、ElectoricAcupuncture Voll(ホル博士によって開発された電気針法)の略です。」
  • 「この計測で臓器と臓器の関係や体と心の関係、歯と内臓の関係を計測することができます。」
  • というわけで、「何」と言われても、「なんかあやしい装置」としか答えられない。おそらくは電気抵抗を測るんだと思いますが

チイとばかり興味が掻き立てられました。なんだろうです。とりあえず「EAV」「ホル博士」あたりをキーワードにしググってみると、歯科と医科の統合医療からオリジナルの“和合医療”へが出てきました。

 JR品川駅の高輪口から徒歩5分のところに、2年前に開院された高輪クリニック。こちらで理事長を務める陰山康成先生は、歯科医と医師という二つのライセンスを持ちながら、日々患者さんの診療活動を行っている。

 平成6年、指先から全身の経絡に電気抵抗を与えて不調和部分を探るEAV(ドイツ人レインホルト・ホル博士が開発した検査法で50年以上の歴史を持つ)の理論と測定手法に出会い、歯もその人の全身の健康状態と密接に関係していることをはっきりと理解した。その技術習得のため海外留学するうちに、EAVの活用には医学も修める必要があると考え医学部に学士入学し医師免許取得、その後医師として日本で初めてEAVを活用する第一人者になった。また、日本で唯一のEAV機器「エレウェル」を開発。全身の調和・不調和状態の測定結果がパソコン画面に数字で現れ、一目瞭然でわかりやすいエレウェルは、現在、国内の診療所や薬局、各種代替療法を提供する治療家らにも愛用されている。

少し知識が広がりました。陰山氏なる人物は歯科医であったようですが、EAVなる装置の理論に目覚めて海外留学を行い、さらについでに医師免許も取られているようです。「ホル博士」のフルネームは「レインハルト・ホル博士」であるようですが、非常に残念な事にググっても殆んど引っかかってきませんでした。ただ新たな手明かりとして、EAVの日本での製品名が「エレウェル」である事は判明しました。

ここから手繰っていくと新しい癒しと変容の文化を創造するために 波動医学連続講義Vol.6統合医療を牽引するEAV理論と機器の紹介なるページが見つかりました。そこには、

統合医療を牽引する
EAV理論と機器の紹介

西洋医学東洋医学、医科と歯科を結べつける新しい医療が統合医学です。1950年代にその礎となる医療体系がドイツ人医師Dr.Vollによって開発されました。その機器の有用性を理論とデモンストレーションを実演します。日本で始めて開発されたEAVエレウェルは心電図用の電極を使用し、完全なる再現性と客観性をもって日本に登場しました。約5分の計測で予防医学につながる的確な健康相談をこの機器を使用することで可能になりました。

「完全なる再現性と客観性」とは物凄い謳い文句ですが、このページはもともと通販のページらしく、

2003年2月より2004年2月までの13カ月に渡り、「波動医学という新しい潮流を創造する」というビジョンのもと、このビジョンに賛同いただいた各分野の達人をお招きして、「波動医学連続講義」を開催しました。そしてこの度このDVDシリーズ全12巻が完成いたしました。完成を記念しまして、全セットでご注文の方は通常価格63,800円のところを48,000にて販売させていただきます。このDVDシリーズは「エネルギー医療・波動医学」の新しい潮流が第一歩を踏み出したことを示す歴史的作品です。従来の療法だけとらわれることなく、波動的な治療や癒しに関心を持たれている方々、既に学ばれている方々、さらには実践されている方々にとって永遠の財産を得ることになるでしょう。

DVD全12巻が63800円のところを48000円でお買い得になっています。素直に高いとは思いますが、価値観はそれぞれなので置いておいて、新たなキーワードが出てきました。「波動医学」です。どうも陰山氏の理論はこれに基くようです。どうにもきな臭い感じなのですが、波動医学なるものをたどって見ます。

探してみると波動医学協会なるものもちゃんとあって、さらにこれは改名されて日本エネルギー医学協会となっています。そこで書かれているエネルギー医学とは、

エネルギー医学とは、エネルギーを医学に利用したものであり、広義には、各種物理エネルギーを利用した治療がこのカテゴリーに属する。

すでに西洋医学に応用されているものとして、癌治療に用いられる放射線療法、整形外科領域で利用されている電気治療や磁気治療などがあげられる。

また西洋医学では認められていないもの、すなわち現代の科学では測定できないエネルギー(微細エネルギー)を応用したものもゆっくり広まりつつある。

生体内で細胞やその他の要素は、常に振動しており、それぞれの振動は複雑に調和しあっている。

振動はエネルギーであるから、生体はエネルギー場であるといえる。

代表的なエネルギーが心臓や脳の電気活動であり、心電図や脳波としてとらえられているが、心電図や脳波でとらえきれない細胞やその他の要素の振動が与える微細なエネルギーの微調節は常に行われており、これが成長や健康維持、発病のメカニズムの決め手といっても過言ではない。

これら各種エネルギーを積極的に治療に利用するのがエネルギー医学である。

個人的に放射線療法と同列に並べて欲しくないところですが、

    すなわち現代の科学では測定できないエネルギー(微細エネルギー)を応用したもの
これって凄すぎる定義だと思います。現代科学で測定できないエネルギーを利用すると言うのもまだ良いとして、それを測定する機械があるのが摩訶不思議です。その機械の基本的な仕組みは、
    日本で始めて開発されたEAVエレウェルは心電図用の電極を使用し、完全なる再現性と客観性をもって日本に登場
言っては悪いですが、その程度の精度で測定できるものが、現代科学でなぜに測定できないかは考えても無駄なのでやめときます。ここまで来れば、そういう信仰と見なした方が賢明そうです。波動医学の効果についてはドイツ振動医学が生んだ新しい波動健康法あたりを御参照下さい。私は読みながら頭がクラクラしてしまいました。


本山の高輪クリニックを恐々のぞいて見ると、治療理念として、

当院のキーワードは『和合医療』です。
よって、当院の診断システムは、東洋医学と西洋医学を折衷させた問診にはじまります。
そしてエレウェル(院長陰山がオリジナルで開発したEAV機器)、
オーラルテクター(皮膚と口腔内電気の相関をみる機器)、
オーラビジョン(精神的なストレス度のチェック、精神と肉体との結びつきのチェック)、
アキュプロ2(アメリカ製のEAV、歯と全身、心と肉体の関係 をくまなくチェック)
毛髪分析を用いて心身の状態、臓器間の横のつながり、
 問題を引き起こしている根本原因をくまなく診断します

ここであえて注目したいのはアキュプロ2です。これの紹介もあり、

アメリカ版EAV〜Mr.Douglous Laber氏開発されています。1994年に日本で初めて医療版EAVとして当院が採用しています。

これもEAVに使うのはわかりますが、この機能説明を見つけました。

  1. 各測定ポイント(ツボ)を測定することにより、気の滞りのある部位を特定する。
  2. ノソードのリストを使用し、疾病の影響毒素を探る。
  3. 各患者さんに適切なレメディーを選択し、インプリンターより出力する。以上3点がアキュプロII の基本機能。
  4. メディスン・テスト
      患者さんが服用している薬、あるいは食品等がその患者さんに適切なものであるかどうかを判断する機能。まず、被検者のOR(細胞代謝)またはAL(アレルギー)のCMPを測定する。次にアルミニウムのテストプレートの上に判定したい薬や食品を置き、再度測定する。最初の測定数値より後の方が良くなった(インディケータ・ドロップがあったのが、試験品をおいた後無くなった、あるいは数値がより50に近くなった)場合、その試験品(薬、食品)はその人に合っていると言える。反対に数値が悪くなった場合は、その薬や食品はとらない方が良いということになる。

  5. 転写機能
      テストプレートの上に置いたサンプルのエネルギー的情報を、インプリンター内に置いた水またはミルクシュガーに転写する機能。
      テストプレートの上に尿等のサンプルを置く。インプリンターの中にミルクシュガー等を瓶に入れ置く。
      手の図が表示されている画面の状態で、「A」キーを押す。「0」(ゼロ)キーを押し、エンターキーを押す。転写したい秒数(通常120秒)を入力しエンターキーを押す。インプリンターに入れた水等がテストプレート上のサンプルと同等のエネルギーを持ったものになる。

  6. 気功治療
      3.で選択したレメディーをインプリンターから出力し、照射することで、気功と同様の効果を得ることができる。

  7. 物の善し悪しの判定
      ある物(薬、食品、装飾品等)が一般的に健康に良いものか否かを判定する機能。
      これは、応用的な機能でアキュプロII ユーザーはあまり利用しない機能である。また、信憑性のある結果を出すには練習が必要である。
      判定したい物をテストプレートの上に載せ、オペレータが自らのORまたはALのCMPを用いて測定する。精神状態を中立な状態に保ち、ORまたはALを測定し、良い数値(50に近い数値)が出たものは、一般的に良いものと言える。
      複数のものを比べて順位をつける時などに役立つ。

賢明なる皆様なら説明は不要でしょうが、これはホメパチ砂糖粒作成器です。それも非常な進歩を遂げているようで、

  1. 自動診断機能
  2. 診断に基く砂糖粒のコード検出機能(1700種類ぐらいのデータベースがあるそうです)
  3. もちろん砂糖粒の作成機能
  4. 気功治療のエネルギーを浴びせる機能
最後の気功治療のエネルギーがなぜに「インプリンターから出力し、照射」できるかは考えるだけ無駄のようです。わかるのは気功も発展(つうか貪食)を続ける波動医学の中に組み込まれているらしい事だけです。



あれこれ調べてみましたが、これらは一本の糸(つうか太いワイヤーロープ)で結ばれています。50年前にレインハルト・ホル博士が作ったとされる医療理論は、最初からそうであったか、なかったかは確認しようもありませんが、波動療法として現在もあるようです。この波動なる言葉(概念)も御存知の通り、ホメパチが取り込んで発展させているものです。

EAVも、波動療法も、ホメパチも立脚基盤はどれも「現代科学でも証明されない」正体不明のエネルギー(波動)がある事を前提として、組み立てられた医療であると言う事です。個人的にもっと驚いたものがあります。これはオムスビクリニックにあったのですが、

治療点検査測定器 エレウェル2(厚生労働省許認可-日本製)

こう記載されているのは検索して見る限りここだけです。高輪クリニックにさえ見当りません。さて真相はどうなのかですが、残念ながら確認のしようもありませんでした。ついでですからアキュプロ2(正しくはローマ数字)の価格も調べてみたのですが、これがどうにもわかりません。ただアキュプロ2はわかりませんでしたが、アキュプロの価格は情報がありました。

アキュプロとアキュプロ2が同じものなのか、アキュプロの進化型がアキュプロ2なのかはわかりませんが価格は、

アキュプロ
希望小売価格\4,800,000

桁を何回か数えなおしたのですが、480万円となっています。そうなるとエレウェルもそれぐらいするのかなぁ?