神の規格

リンクだけ示します。

記事内容自体はいわゆる「神の手」テンプレ記事で、興味のある方は適当にお読み下さい。少しだけ補足情報をテレビ東京カンブリア宮殿「日本の医療に警告!北の大地の天才脳外科医」から引用しておくと、

上山の一週間は月・水・木・金が手術。火曜日が外来。土日も休みではなく、手術で全国を飛び回る。睡眠時間は1日平均で4時間。そんな生活を30年以上続けている。
上山曰く、「命がけでやってくる患者さんの信頼に応えるため、納得してもらうまで話す。」
そのため、外来診察日には、全国から上山を頼ってやってきた患者に、1人1時間以上を掛ける。外来が終わるのが、時に深夜2時過ぎになることも…

でもって1948年生まれの62歳だそうです。脳外科医だそうですが、年間症例数は、タブでは年間300件、カンブリア宮殿では年間500件となっています。300件なり、500件は年齢からしてもチト多い様に思いますが、とにかく超人的と言うより、正直なところ化物じみた体力である事が確認できます。

技量については畑違いなので存じ上げませんが、体力は人間の規格を遥かに超えた人物であるのは間違いありません。62歳でこれですから、若い時は1週間、いや1年ぐらい眠らなくても平気であったと言われても驚きません。体力だけでなく運も良い方のようです。これもカンブリア宮殿からですが、

訴訟件数0

これについては時代的なものもあり、

この方が医師になったのが1974年ですから、若手時代はまだまだ牧歌的な時代であり、医療訴訟が急カーブで増えた時代には中堅になっていた事がわかります。それでも最近でも難症例への意欲はお盛んのようですから、運はやっぱり非常に良いとしてもよさそうです。もちろんどこかの産科医院の様に、誰もが首を傾げるぐらい訴訟がないところもありますから、どこかでコツをつかんだ可能性もあります。

コツの手がかりとして、

    1人1時間以上を掛ける。外来が終わるのが、時に深夜2時過ぎになることも…
これだけで判断するのは危険ですが、かなりの時間をかけてのムンテラと言うか合意形成に時間をかけていると見ます。それも半端じゃなくて、睡眠時間もその他の時間も削り倒しての合意形成時間の捻出と私は考えます。これだけの時間を作り出し、なおかつ集中力を絶やさない様にする原動力は、化物じみた体力になります。それにしても午前2時まで外来やられたら、周囲は大迷惑だろうなぁ。


世の中にはビックリするような体力と幸運に恵まれた人がいるのだけはよくわかりました。そういう意味では間違いなく「神の手」つうより「神規格」でしょうが、神規格だけあって人間では追随する事はできないのもまた良くわかります。

人間の規格外の神の基準で運用するシステムは誰も真似できません。理由は単純で神規格を人間には適用できるはずがないからです。誰もが神になれない以上、神は神として規格外で働いて頂き、それ以外の人間の医師は、地味な人間の規格内の守備範囲を全うするのが正しい選択だと存じます。無理して人間が神に近づけば、イカロスの翼の様に溶け落ちます。