努力の成果(小学校編)

まず小学校学習指導要領です。国語の第5学年及び第6学年の「2.内容」は

    A:話すこと・聞くこと
    B:書くこと
    C:読むこと
こうなっているのですが、C項を引用します。

(1) 読むことの能力を育てるため,次の事項について指導する。

  • 自分の思いや考えが伝わるように音読や朗読をすること。

  • 目的に応じて,本や文章を比べて読むなど効果的な読み方を工夫すること。

  • 目的に応じて,文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり,事実と感想,意見などとの関係を押さえ,自分の考えを明確にしながら読んだりすること。
  • 登場人物の相互関係や心情,場面についての描写をとらえ,優れた叙述について自分の考えをまとめること。
  • 本や文章を読んで考えたことを発表し合い,自分の考えを広げたり深めたりすること。
  • 目的に応じて,複数の本や文章などを選んで比べて読むこと。
(2) (1)に示す事項については,例えば,次のような言語活動を通して指導するものとする。
  • 伝記を読み,自分の生き方について考えること。
  • 自分の課題を解決するために,意見を述べた文章や解説の文章などを利用すること。
  • 編集の仕方や記事の書き方に注意して新聞を読むこと。
  • 本を読んで推薦の文章を書くこと。

社会の第5学年の「2 内容」の中で、

(4) 我が国の情報産業や情報化した社会の様子について,次のことを調査したり資料を活用したりして調べ,情報化の進展は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。

  • ア 放送,新聞などの産業と国民生活とのかかわり
  • イ 情報化した社会の様子と国民生活とのかかわり

社会の第5学年の「3 内容の取扱い」の中で、

(5) 内容の(4)については,次のとおり取り扱うものとする。

  • ア アについては,放送,新聞などの中から選択して取り上げること。
  • イ イについては,情報ネットワークを有効に活用して公共サービスの向上に努めている教育,福祉,医療,防災などの中から選択して取り上げること。

もう少し具体的には小学校学習指導要領解説国語編があるのですが、ここで新聞のキーワードで探すとやたらと「学級新聞」が目に付きます。全部紹介すると長いので「新聞」のところをピックアップすると結構楽しかったです。

「目的や意図に応じて,書く事柄を収集し,全体を見通して事柄を整理すること」とは,目的や意図に応じて,取材の内容や方法を考えながら,実際に情報検索したり取材したりした事柄を,文章の構成や記述に役立つよう整理していくことである。取材の対象や方法としては,本や文章,パンフレットやリーフレット,雑誌や新聞,音声や映像,インタビューやアンケートなど様々なものを取り上げることになる。

これらを「書いたり編集したりする」こととは,一つの文章を書くことに加え,複数の文章を一定の目的の下に組み合わせて表現することである。例えば,意見や活動の報告文集,本や新聞,リーフレットやパンフレットなどを編集することなどが考えられる。その際,目的や意図に応じた編集として章立てや節などを工夫するとともに,題名や前書き,目次,後書き,奥付などを付け,実際の本や新聞,雑誌などの編集に合わせるようにすることが大切である。

高学年になると,調べるために資料を集めたり,同じ作者や課題について数多くの作品を読んだりするなど読む目的も多様化する。また,調べる範囲も学校図書館から地域の公共図書館や資料館などへと広がる。さらには,本を中心とした資料から新聞や雑誌,インターネットなど様々なメディアへと,その活用や情報収集の範囲も広がっていく。それに応じて,本や文章の読み方を広げていく必要がある。「効果的な読み方」には,比べ読みのほか,速読,本や文章全体を概観しながら拾い読みする摘読,同じ課題で多くの本を重ねたり並行させたりして読む多読などがある。このような多様な読み方の中から,目的に応じて,効果的な読み方を選択し,活用することが重要である。

「本や文章を読んで考えたことを発表し合い」とは,文学的な本や文章,説明的な本や文章など多様な本や文章を読み,目的に応じて報告や意見,解説や新聞の記事,推薦などの文章として考えをまとめ発表し合うことである。話し言葉によって発表し交流するだけでなく,書きまとめたものを読み合うことなども交流に含まれる。感想文集などにまとめたり,読書発表会などをしたりする言語活動に結び付けて考えることが大切である。共通の課題,又は一人一人に応じた課題について学習し,それぞれ考えたことが,どのように共通していたり相違したりしているのかなどを明らかにしながら「自分の考えを広げたり深めたりすること」につなぐことが重要である。

実際に,読書を日常的に行う生活をつくっていくために,本だけに限らず,新聞や雑誌,パンフレット,インターネットのホームページなど,様々な資料を活用できるよう工夫する。それまでの国語辞典中心の利用から,各種の事典などで事柄を調べ,図書資料を活用することへと発展させたり,本や情報を検索する様々なメディアの活用の仕方を身に付けさせたりするようにしていく必要がある。また,学校図書館公共図書館などとのネットワークを活用し,読書環境を整備して児童の読書生活を高めていくことにも配慮する。

「意見を述べた文章や解説の文章など」には,本以外では,新聞,雑誌,地域の情報誌などに掲載された意見,論説,報道,解説などの文章がある。また,テレビ・ラジオなどの番組で取り上げられる意見や解説など音声や映像を利用することも考えられる。意見や解説の文章は,書き手の立場や考え方が強く反映しているので,それらに注意して読み,自分との相違点などに注意して利用することが重要である。

ウ編集の仕方や記事の書き方に注意して新聞を読む言語活動

新聞を取り上げ,編集の仕方や記事の書き方に注意して読む言語活動である。新聞は,多数の人々や広い範囲に配布されるメディアとして編集され,社会・経済・政治・産業・国際・教育・文化・スポーツなど多岐にわたる内容が取り上げられている。編集に当たっては,活字や図,写真などの大きさや行数,配置などを決める割り付けなどが行われている。記事は,逆三角形の構成と呼ばれることもあるように,結論を見出しで先に示し,リードから本文へと次第に詳しく記述されている。また,事件や出来事の報道記事だけでなく,社説・コラム・解説などの記事もある。このような特徴を理解し,編集の仕方や記事の書き方に注意して読むことが大切である。

ゴメンナサイ。社会はめんどくさいので自力でどうぞ御願いします。これだけでお腹がいっぱいになりました。