ビタミンKのお話

どうせ今晩から明日は参議院選挙の話題でもちきりになるでしょうから、日曜ですが普通のエントリーとして上げさせて頂きます。


基礎知識編

ビタミンK(VitK)の発見は1934年にデンマークの生化学者で生理学者であるダム(Henrik Carl Peter Dam)によって発見されています。発見の経緯としてPain Relief ー痛みと鎮痛の基礎知識の「ビタミン vitamin」に、

共同研究者のPaul Karrerと、ニワトリにコレステロールを全く含まない食事を与える実験を行って、ビタミンKの機能を解明した。ニワトリは数週間経つと出血が制御できないようになった。Damは血液を凝固させるのに必要な成分を単離し、凝固ビタミンと呼んだ。このビタミンは、凝固を意味するドイツ語Koagulationsの頭文字を取って、ビタミンKと呼ばれるようになった。

VitKの発見は血液の凝固メカニズムの解明にも大きな貢献をする事になるのですが、これはせめて医学生程度の知識が必要になるので割愛させて頂きます。このVitKは7種類確認されていますが、天然型が2種類で残りは人工合成です。天然型の2種類を紹介しておきますと、

  • ビタミンK1(フィロキノン phylloquinone, phytonadione)


      主に植物に含まれ、緑葉野菜、植物油、豆類、海藻類、魚介類などに多く含まれる。


  • ビタミンK2(メナキノン menaquinone, menatetrenone)


    • 腸内細菌によって合成される
    • チーズや納豆などに多く含まれる
ここも煩雑でしょうから理解としては、VitKは食べ物から摂取される物と腸内細菌から作り出される物の2種類があると考えてもらえれば良いと思います。ちなみにVitK1とVitK2の間には作用としてはまったく差が無いとなっています。後に続けるためにVitKの供給ルートは簡潔に、
  1. 食べ物からの摂取
  2. 腸内細菌からの産生
それでもってVitKが欠乏すれば血液の凝固機能が低下、平たく言えば出血しやすくなるだけではなく、止血もしにくくなり大出血を起す事になります。成人でもVitK欠乏症は問題になりますが、話は新生児に絞ります。新生児の前に胎児へのVitK供給ルートは母体から臍帯血を通してのみになります。そりゃ食べるわけにもいきませんし、胎児の腸内は無菌状態だからです。

臍帯血は母体血でもあるのですが、臍帯血中のVitK濃度は母体血より低いというデータがあります。ここも微妙なお話で、成人のVitKの血中濃度自体が報告によって非常にバラツキがあるのですが、それでも臍帯血中のVitK濃度は低いというのが定説になっているようです。

では出生後の新生児はどうかになるのですが、食物によるVitK摂取は可能になります。ただし腸内細菌の形勢は不十分であろうと考えられています。その食物ですが、当然のように母乳か人工ミルクになります。このうち母乳のVitK濃度は低いというのが定説です。新生児で良く起こる新生児メレナ(下血)は生後2〜4日によく起こりますが、母乳栄養児に起こるのが圧倒的に多いのはあまりにも有名です。

新生児、とくに母乳栄養時のVitKの状態は、

  1. 胎内にいる時は臍帯血からの移行が少なめである
  2. 出生後はVitKの少ない母乳の摂取になる
  3. 腸内細菌の働きには大きな期待が出来ない
こういう状態であると考えてもらえれば良いと思います。ここでちょっと寄り道ですが、母体血より臍帯血の方がVitK濃度が低いと言っても、元の母体血の濃度が高ければ胎児に行くVitKは多くなるはずです。この仮説の検証も行なわれているようで、Acta Obstetrica et Gynaecologica Japonica 42(7), 705-710, 1990-07-01 に、

 乳児VK欠乏症の予防対策として, VKの新生児への経口・筋注投与法・褥婦への投与により授乳を介する方法等が試みられている. 今回われわれは, 分娩前の妊婦へVKを経口的に投与することにより, VKの経胎盤移行による新生児早期VK欠乏症予防の可能性を検討した. 妊娠37〜39週の妊婦183例にケイツーカプセル4錠(20mg)/日を, 1〜7日間投与し, 妊娠37週以後に出産となった非投与例757例と新生児メレナ発症率を比較した. 50例にて, 母体血, 臍帯血中のVK依存性凝固因子(II, VII, X, HPT), 肝機能(T-Bil, GOT, GPT,γ-GTP, LDH)を測定し, VK投与による凝固因子の変動, 母児の肝機能への影響を検討した. 68例にて母体血, 臍帯血中のVK_2(MK-4)を測定し, VK_2の胎盤通過性を検討した. 34例にて, 出産時, 産褥3, 5日目に母体血を採取し, VK_2の同一母体における変動を測定した. 凝固因子および肝機能には, 母体血, 臍帯血とも投与群, 非投与群間に有意差を認めなかった. 臍帯血中のMK-4値は, 非投与群では21例中17例が測定感度(0.1ng/ml)未満であったが, 投与群では47例中30例で測定可能となり, 投与日数が長いほど高値を示した. しかし1日だけの投与では8例中6例までが測定感度未満であった. 母体血中のMK-4値は, 非投与群では21例中12例が測定感度未満であり, 投与群では全例が測定可能となった(0.19〜92.6ng/ml). 母体血中値が2.0ng/ml以上の症例では, すべて臍帯血中で測定感度以上の値をとった. 測定可能な34例の臍帯血中濃度は, これに対応する母体血中濃度の平均17.9%であった. 臨床的には, 投与例に新生児メレナはみられず, 非投与例には9例(1.2%)の出現をみた. VK_2の経胎盤移行が証明され, 臨床的にもVK_2の母体経口投与は有効でかつ安全であった.

母体へのVitK投与は有効なようですが、それでは現在の現場で母体へのVitK投与が行なわれているかと言えばそうではなく、新生児への投与が行なわれています。これは役に立つ医療情報の「新生児に対するビタミンKの予防投与」からですが、

1980年に厚生省心身障害研究班で予防に関する研究が行われ、以下の勧告案が出されました。(出生24時間以内、6日目、1ヶ月後にビタミンK2シロップ 2mg/1ml を10倍に希釈*して 2mg/10ml として内服させる。)この予防投与法に関しては、当初その有用性に関して関連学会からまちまちの見解が出されていました。しかし、1986 〜 1988年と1988 〜 1990年の二回にわたる厚生省班研究の調査により、K2シロップ3回投与法の有用性は現時点ではほぼ確立されています。

この新生児へのVitK投与法は周産期に関連する医療従事者であれば常識であり、今の時代では「なぜ」の疑問すらもたない程の基本的な治療の一つです。ここで注目して欲しいのは、VitK投与が新生児期に2回の他に1ヶ月にもう1回あることです。これの目的が新生児メレナより1万倍怖いVitK欠乏性頭蓋内出血の予防と理解してもらっても良いと思います。

VitK欠乏性頭蓋内出血の特徴は、

  1. 全出生4000対1。母乳栄養児に限ると1700対1の頻度
  2. ほとんどが母乳栄養児
  3. 生後1ヵ月前後に多い
  4. ビタミンK投与によって予防できる
加えて言うなら予後も不良、すなわち死亡率が高いと言うのもあります。先ほど母乳中のVitK濃度が低いというのがありましたが、これもデータがあり、
  • 健常児(非出血児)の平均が11.4μg/L
  • 出血児の平均が2.6μg/L
  • 人工ミルクは25μg/L
1ヶ月でも腸内細菌によるVitK生産は不十分で、そこに食物によるVitK摂取の不十分が加われば重篤な頭蓋内出血を引き起こすという事です。これらの事は既にメカニズムが解明され、予防法も確立普及したものであります。現在の医療は、それでも抜け落ちるものに対しての、更なる予防策の検討段階と言って良いかと考えます。ヘパプラスチン試験やPIVKA2の活用もその一環と考えて良いでしょう。


トンデモ事件編

7/9付読売新聞より、

「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴

 生後2か月の女児が死亡したのは、出生後の投与が常識になっているビタミンKを与えなかったためビタミンK欠乏性出血症になったことが原因として、母親(33)が山口市助産師(43)を相手取り、損害賠償請求訴訟を山口地裁に起こしていることがわかった。

 助産師は、ビタミンKの代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与えていた。錠剤は、助産師が所属する自然療法普及の団体が推奨するものだった。

 母親らによると、女児は昨年8月3日に自宅で生まれた。母乳のみで育て、直後の健康状態に問題はなかったが生後約1か月頃に嘔吐(おうと)し、山口市の病院を受診したところ硬膜下血腫が見つかり、意識不明となった。入院した山口県宇部市の病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、10月16日に呼吸不全で死亡した。

 新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンKを十分生成できないことがあるため、厚生労働省は出生直後と生後1週間、同1か月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指針で促している。特に母乳で育てる場合は発症の危険が高いため投与は必須としている。

 しかし、母親によると、助産師は最初の2回、ビタミンKを投与せずに錠剤を与え、母親にこれを伝えていなかった。3回目の時に「ビタミンKの代わりに(錠剤を)飲ませる」と説明したという。

 助産師が所属する団体は「自らの力で治癒に導く自然療法」をうたい、錠剤について「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの。適合すれば自然治癒力が揺り動かされ、体が良い方向へと向かう」と説明している。

 日本助産師会(東京)によると、助産師は2009年10月に提出した女児死亡についての報告書でビタミンKを投与しなかったことを認めているという。同会は同年12月、助産師が所属する団体に「ビタミンKなどの代わりに錠剤投与を勧めないこと」などを口頭で申し入れた。ビタミンKについて、同会は「保護者の強い反対がない限り、当たり前の行為として投与している」としている。

亡くなられた女児の御冥福を謹んでお祈りします。週末からあちこちの医療ブログで酷評されている事件です。基礎知識編で解説した通り、VitK欠乏症が起こりやすい原因の、

  1. 母乳のみの育児
  2. VitK不投与
この2つの状態に助産師は死亡した女児を置いた事になります。この状態では1700人に1人はVitK欠乏症による頭蓋内出血を起します。一旦起せば予後不良で、この女児の様に死亡します。VitK投与法の確立は30年前に行なわれ、その効果の検証も20年前に終っています。助産師の年齢は43歳となっていますから、この助産師が業務を始めた頃にはVitK投与は既に始まっていた事になります。

当然の事ですがこの助産師はVitK投与による頭蓋内出血の有用性を医学的知識として知る立場にあります。あえてVitK投与を行なわないとするならば、この助産師の独自の判断によるものになります。もちろんそれでも母親がVitK投与を絶対に拒む意志を明確にしているのならまだしも、

    母親によると、助産師は最初の2回、ビタミンKを投与せずに錠剤を与え、母親にこれを伝えていなかった。3回目の時に「ビタミンKの代わりに(錠剤を)飲ませる」と説明したという。
これはあくまでも原告側の主張なので鵜呑みするわけには行きませんが、殆んどの母親はVitKの頭蓋内出血の関連性についての知識は乏しいものです。また言ったら悪いですが、出産とそれに引き続いて起こる育児で1ヶ月ぐらいはフラフラの時期です。そういう時期にあえてVitK投与を避ける意志を示すぐらいの知識と判断力があれば、そもそも訴訟に及ばないぐらいは考えられます。補足としてwikipediaに、

母親らに無断の行為であり、母子手帳には「ビタミンK投与」と偽って記載したために健診で医師も気づかなかった。

母子手帳への虚偽記載はかなりの確信犯の疑いを抱かせます。


助産師とホメオパチー

あんまりいじくりたくないのが本音ですが、

    助産師が所属する団体
これはどうやらホメオパシーの団体だそうです。どこかで寄せられた情報に助産師会のランチョンセミナーにホメオパシーの講演があったなんて、おっとろしい実話がありましたが、一説では助産師とホメオパシーの親和性はかなり高いそうです。それでもって
    ビタミンKを投与せずに錠剤を与え
これはレメディとか呼ばれるものだそうです。レメディってなんじゃらほいになるのですが、これもwikipediaからですが、

ホメオパシーに用いるレメディー(「療剤」とも)は、地上におけるさまざまな物質から成分を取り出して、水やアルコールで10倍ないし100倍の希釈を行い、それを震盪(よく振ること)して作られる。原料となる物質は、鉱物、植物、動物などであるが、特に初期に開発された物には、伝統的な薬草が多い。この希釈・震盪を6回から1万回繰り返して、最後にこれを小さな砂糖粒に染み込ませて作成する。たとえば10倍希釈・震盪を9回繰り返して作ったレメディーは9X(Xは10倍希釈を意味する)、100倍希釈・震盪を30回繰り返したレメディーは30C(Cは100倍希釈を意味する)と呼ばれる。もっともよく使われるのは30Cであり、ほかに200C、1,000C(1Mと呼ぶ)、10,000C(10M)、6Xなどが用いられる。

希釈のため、原成分はレメディーの中には極めてわずかしか(後述のように、多くの場合事実上全く)含まれない。しかし、より希釈・震盪したものの方が、より効果が高く、また人間の精神面などより中心的な部分に作用すると考えられている。これは、希釈・震盪によって、希釈液が原液の治癒エネルギーに出会うことにより、希釈液のエネルギーに変化が生じて治癒エネルギーを持つようになるため、というように説明される。従って、レメディーの中に原成分が含まれる必要はないのだという。

う〜ん、

    もっともよく使われるのは30C
wikipediaにあるように、Cと言う単位は100倍希釈であり、100倍希釈を30回繰り返すと言う事は、100の30乗倍の希釈濃度になり、え〜と、え〜と、単位が小さすぎてわかりません。限りなく普通の水に近いものを砂糖粒に染み込ませたものがレメディと言う事のようです。昔から薬九層倍と言われたりしますが、そんなレベルのものではない事になります。まあ本気で作れば振る手間だけはかかるのはわかります。

どうも振る事(震盪)に宗教的な意味を持たせた代物のようですが、御神水とか御聖水と類似のものでしょうか。別にそういうものを有り難がるのは個人の自由ですし、内容からしてVitKと併用しても害は無さそうですから、信念で投与されるぐらいまでは許容されるかと思います。昔から「鰯の頭も信心から」と言いますからね。

これはkikulog様のビタミンK問題: 助産院とホメオパシーにあったTaku様のコメントですが、

日本ホメオパシー医学協会の会員向けの雑誌に「出産現場におけるホメオパシーの課題」と題して、この山口県の事例(他にいろいろあるようですが)を会員向けに説明しています。

その雑誌には、この事件の後でさえ、次のような記述をしており、この団体がK2シロップの代わりにVit-Kのレメディーを与えることの罪深さを全く認識していないことがわかります。

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Vit-K30Cには現物質はなく、パターンしか含まれておらず、血管壁を壊すことはありえないこと、(逆にK2シロップの過剰投与は血管壁をもろくする可能性あり)、今回の原因推定としては、様々な問題が考えられること、また、両親のミネラル不足やマヤズム的問題、医原病が胎児に受け継ぐ事などもあること。

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この山口県の事例が読売記事の死亡事故のことです。この情報を信じればやはり30C(100の30乗倍希釈)のレメディであったようです。原因推定は噴飯ものですが、ひとつわからないのが

    マヤズム的問題
なんの事やらミカンやらですが、解説ページらしいものが日本ホメオパシーセンターにあります。それによると、

「マヤズム」とは、簡単に言うと、私たち一人ひとりが先祖から受け継いできた“負(病気)の土壌”のことを意味します。

いくら読んでも理解が手強いのですが、親の因果が子に報いの世界のようです。ついでですから他のページも目を通してみましたが、正直なところ信じたい人間だけを相手に勝手にやってくれです。いやこれでは誤解を招きそうですから、医療とは別の宗教として、直接の信者以外に影響を与えずに存在しておいて欲しいです。

日本ホメオパシー教信者がそういう治療を患者の意志として望むのなら、エホバ信者に対する輸血問題に準じるような形で医療界も対処法を考えます。ただしエホバ問題だって子どもの輸血に関しては無条件に保護者の意志を聞くわけではありませんから、難しい対応が迫られるかもしれませんが、そういう宗教団体への信教の自由は尊重します。ただしあくまでも医療と言うなら、扱いは宗教と全く異なります。


この事件に関する平成22年7月9日付社団法人日本助産師会の声明のうち「東洋医学代替医療等に関する日本助産師会の見解」を引用します。

 助産師は、「保健師助産師看護師法」に基づき、正常妊産婦及び新生児に対する診査やケアを提供することを業務としている。具体的な助産師の役割や責務に関しては、本会で、「助産師の声明」や「コアコンペテンシー」に規定し、公表している。

 助産師は、女性や新生児が本来持っている力を最大限に発揮できるよう支援している。それゆえ、生理的な自然の力を重視し、業務を行っている。

 助産師は、活動の対象としている人々に対して、人間存在を全体的に捉えるべきであると考えている。すなわち、西洋医学を中心とした上で、食事療法、東洋医学代替医療等も包含する統合医療の観点から理解しケアを展開している。分娩を取り扱う開業助産師の業務基準に関しては、「助産所業務ガイドライン」を定め、それに基づき、母子の安全性を最優先した業務を実施している。

 したがって、助産学に付随する医学の考え方の基盤は、いうまでもなく西洋医学であり、あくまでも西洋医学的見解を主に助産学が展開されていることは既存の事実である。それゆえ、助産師業務にまつわる妊産褥婦や新生児の様々なケアに関する考え方も同様である。

 それゆえ、ビタミンK2の投与や予防接種は、インフォームド・コンセントのもと推奨されるべきである。

以上

私も初めて知ったのですが、日本助産師会の基本姿勢は、

な〜るほど、事件を起した助産師が例外的にホメオパシーに傾倒して暴走したわけでなく、基本姿勢として代替療法を大幅に取り入れた統合医療の実践を目指しているのが確認できます。助産師会全体が「そうしよう」と取り組んでいると言う事です。ちなみに前首相が保険医療に取り入れを検討すると宣言していた民間療法、代替療法は、たしか助産業務は保険適用じゃなかったはずですから、ホメオパシーを大幅に取り入れようが混合診療としての規制対象にはなりません。ただどうもなんですが、助産師会は西洋医学の位置付けを可能な限り低くしたいようで、VitK投与は「インフォームド・コンセント」を行い「推奨」するレベルである事を明言しています。推奨とは大辞泉によると、

すぐれている点をあげて、人にすすめること。「公立図書館の活用を―する」「―銘柄」

つまり「良いものみたいだから、お勧めはしておきます」程度の見解であると言う事です。つまり助産師会にとってはVitK投与は必須とか常識ではなく、推奨レベルの治療であると言う事です。これは驚嘆するべきなのでしょうか、憤激するべきなのでしょうか、激怒するべきなのでしょうか。とりあえず小児科医としては唖然としています。


最後にごくごく普通の西洋医学の医療レベルで、今でも元気でいたであろう女児の御冥福をもう一度祈らせて頂きます。