8/18付Asahi.comより、
スノー報道官、任期中に辞任の意向 経済的な理由から
スノー米大統領報道官(52)が17日、ブッシュ大統領の任期が切れる09年1月を待たずに辞任する意向を示した。複数の米メディアが伝えた。ホワイトハウスでは側近中の側近とされたカール・ローブ次席大統領補佐官が8月末の辞任を発表したばかり。
スノー氏は3月にがんが再発、今も化学治療を受けており、健康問題の影響と見られる。治療の費用もかさんでいるのか、15日には保守系のラジオ番組で、「主に経済的な理由から、私が(大統領任期の)最後まで働くことはない。お金が尽きたら辞任しなければならない」と話していた。
大統領報道官の年間給与は約16万8000ドル(約2000万円)あるが、スノー氏はもともと保守系のコラムニスト、コメンテーターとして活躍していたため、収入ダウンの憂き目にあっていた。
スノー氏は「できるだけ長く続ける」と話したが、9月に辞任するとの見方も。6月にはバートレット大統領上級顧問(当時)も辞任しており、大統領の側近たちが、クシの歯が欠けるように政権を去っている。
記事の本当の趣旨はレイムダック状態のブッシュ政権の末期状態を伝えているかと思います。私が注目したいのはブッシュ政権ではなくスノー氏の辞任理由です。
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「主に経済的な理由から、私が(大統領任期の)最後まで働くことはない。お金が尽きたら辞任しなければならない」
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がんが再発、今も化学治療を受けており
もちろん年収2000万と言ってもどうなっているかはわかりません。分かりませんと言うのは、もっと裏の収入があるという意味ではなく、高官としての交際費が必要で、手許に残る生活費は実質もっと少なくて、報道官就任中に財産をかなり食い潰してしまった状態であるかも知れないと言う事です。つまり大統領報道官をするには給与だけではとても足りない職種で、就任中は持ち出しばかりが増えるじゃないかと言う事です。
そういう事もあるかもしれませんが、少なくともアメリカでは大統領報道官でも癌の化学療法の治療費を払えないことは言えると思います。日本で強いて例えれば官房長官が癌になって、治療費が支払えないから辞任するようなものです。そういう事が起こるとは日本にいればまず想像も出来ない事ですが、アメリカでは辞任理由として普通に口に出して言えることのようです。
素晴らしきかなアメリカ医療です。しかし異国の話と思って安心していられません。この素晴らしいアメリカ医療を日本に直輸入したくて仕方が無い方々が日本にもおられます。いるどころではなくて、経済諮問会議とか言って、時に政府や国会すら凌駕する権力を持って頑張っておられます。そんな医療体制になったら彼らも困らないかですが、彼らは全く困りません。彼らは年収2000万円なんて貧乏臭い収入ではありません、少なくとも月収2000万円以上の世界の人間です。
しかし年収2000万円でも財産を擂り潰す医療体制は困りますね。医師だってそんな治療費に耐えられるのはどれだけいるか不安です。他人は治療できても自分は治療できない世界が、もうすぐやってきそうです。