カルテ流出シリーズも長くなってきていますが、ここまで書いたので事実関係の整理も含めて今日も続けます。
まず遺族が昨年時点で入手し、報道陣に公開したカルテの範囲です。
- 入手していたカルテはほんの一部
- 全部を入手したのはごくごく最近
- 公開したのは昨年8月7〜8日の『看護記録』のみ
- 外来カルテも公開していない
カルテ情報の流出はm3からであるのは周知の通りです。m3情報には医師記録も参照にしていた事を明記していただけではなく、よく読むと次の文章があります。
主治医か大学からの派遣当直医かについては、私も不思議に感じたので、昨日担当の某新聞記者に逆に聞いたところ、大学からの派遣医だと思いますという答えでした。また、カルテのコピーも持っているから確かだとのことでした。しかし、まだ納得がいかなかったので、きょう当該病院の看護師にその友人を介して聞いたところ、産婦人科には、平日に大学の派遣医は火曜日と水曜日しかきておらず、この日は産婦人科部長が一人で当直していたとの返事を得ました。病院で働くすべての人がこの問題について知ってしまったので確かです。カルテには主治医、担当医、○○Dr.等複数の記載方法で書いてあったそうだし、別の看護師にきいたところ、月曜日も定期的に別の医師が来ていたように思うという返事でしたので混乱してしまいました。申し訳ありません。
重要な点をピックアップすると
- 新聞記者が事件当夜の担当医を大学の派遣医と勘違いしていた。
- その新聞記者はコピーを持っていた。
- その新聞記者が担当医を勘違いした理由は「カルテには主治医、担当医、○○Dr.等複数の記載方法で書いてあった」ため。
- 新聞記者は10/18より以前に入院カルテだけではなく、外来カルテも入手していた。
そうなるとm3投稿者が情報を得た新聞記者が属する新聞社がもっとも情報流出源として怪しい事になります。ここで現時点で確認されている報道各社のカルテの内容は、
ここで天漢日乗様が提供していただいた4枚組の内容解析が昨日の焦点でした。不鮮明な画像ですが現時点での一番有力な推測は、- 左端:母体搬送用紙(看護計画説もあり)
- 左から2番目:診療情報提供書
- 左から3番目:看護記録(おそらく入院時アナムネ)
- 右端:指示簿か?
右端の書式は看護記録とも医師記録とも異なっており、現時点では画像が不鮮明な事もありこれ以上の推測は難しいところです。ただ不鮮明ながら、書き方自体は看護師よりも医師に近い印象が強く、外来カルテ疑惑は一部残ると今日のところはしておきたいと思います。
もう一つ毎日の断片画像とTBSの拡大画像ですが、これも看護記録の一部なのか、医師記録の一部なのかについて議論があります。これまで報道陣が正式に入手していたのが看護記録だけであるとの前提から、かなり変だが看護記録だろうと考えていましたが、どうも違うようです。
看護記録には「診断名」とか「○○の疑い」とか「○○と考えられる」の記載は原則としてなされません。そういう部分は考察部分であり、カルテでは看護師は事実のみを記載し、考察が記載できるのは医師だけであるからです。やはりこれは医師が記載した書類の拡大画像であると考えられます。では医師記録かと言えば断言は出来ませんが、読売のカルテ画像よりも遥かに丁寧に書かれ、読んでもらう人に「読めるように記載」されているところから、これは診療情報報告書から引用されたものであると考えます。
何か同じ事を毎日ほじくり直しているようですが、今日の新しい推理として、
- m3投稿者は新聞記者にも医師記録の情報の確認を行なっている
- 新聞記者は入院時だけではなく外来カルテも入手している
読売新聞社がm3投稿者に情報を提供した疑惑はますます濃くなったと考えます。