山に行ってきました

私の密かな趣味の山歩き。先週も先々週も結果的には日曜は雨が降りませんでしたが、週末にしっかり降っていたので見送ってようやくの山行き決行です。昨日の目的地は笠形山。1000m足らずの山ですが、播磨の名峰のひとつで、前から足跡を記しておきたかった山です。先週は天気もバッチリ、まさしく山が呼んでいるで勇んで出かけました。

舟坂峠あたりから脇道に入りしばらく行くと、ちゃんと登山者用の駐車場が整備されていました。使いませんでしたが登山用の杖まであり、地元の人の山への愛着が良く分かりました。車を降りて登り始め、まず一路笠形神社を目指します。笠形神社までは参道になっているようで、点々と丁石があるのですが、ここの丁石は基点からの加算方式のようで、登るにつれて丁数が増え登る目安にならなかったのと、置かれたのが享保10年と書いてあり、相当数が失われたようで、時々気がつくとドンと丁数が増えているのに苦笑させられました。

途中、笠形寺の高野槙の大木にも目を留めながら約1時間、中間地点である笠形神社に到着しました。一見大した神社ではないのですが、それでも拝殿、中宮、奥宮とならんでおり、境内も十分手が入っていて好感をもてました。それより良く見ると神社の欄間や柱を飾る彫り物が異様に手が込んでいるのです。昔は彩色もされていたかもしれませんが、現在は素彫りに近い様子で、パッ見はひなびた神社ですが、彫刻だけは神社全体の簡素さとは対照的に豪華絢爛です。あれほどの彫り物は祭りのときのだんじりや屋台しか見れませんから、ちょっと感心して見入ってしまいました。

そこから山頂を目指して再び山道を歩きます。参道もそうでしたし、そこからの山道も良く整備されていて非常にに歩きやすい。40分ぐらいかけて笠の丸に到着。そこから山頂まで約30分、ようやく登頂です。見晴らしは良いところで、見通しが良ければ淡路島まで見えるとなっていましたが、残念ながら霞がかかっていてそこまでは楽しめませんでした。山頂は20人ばかりの混雑状態でしたので、昼食が終わればさっそく下山です。

笠の丸まで引き返した後、今度は仙人滝コースを取りました。このコースはしばらくは尾根伝いで、途中鹿の原という高原地帯があったりしましたが、予想通り途中からまっさかさまの急な下りに変わります。結構な下りで、お約束どおり一回転倒を挟みながら、コースの名前の由来である仙人滝に到着。山中ですが30mぐらいの落差のある滝を眺めた後、さらに下ると林道に出ます。林道へ降りた辺りには蕗の群生があり、誰も取りに来ないのかと不思議に思いましたが、やがて理由が分かります。林道が猛烈に荒れているのです。

かつては舗装もしてあったんだろうと言う名残だけはありますが、一面の瓦礫というか石ころの道で、そのうえ大きく深くえぐれていまして、あそこまで荒れるとクルマは愚か、オフロードバイクでも走破が困難でしょう。となるとその奥にある蕗なんか誰も取りに来ないのは道理です。

荒れた林道もやがて落ち着き、現在も使われていそうな状態のところに変わり、里にたどり着きます。4時間30分ほど。快適なハイキングとなりました。しかし春登山もそろそろ終わりですね。軟弱なハイカーである私は、真夏と真冬は山はお休みです。冬は冷えると膝に来るので無茶すれば歩けなくなって遭難しそうになりますし、夏はこのクラスの長時間になるとペットボトル500mlぐらいでは水分補給が足りなくなり、脱水で遭難しそうになります。今月の週末はもう他の予定が入っており、7月ともなれば根性出してもう1回頑張るか、秋まで待つかの選択になります。

しばらくの登り納めとすれば良い山でした。