選挙公約

公約とは「嘘八百が許され、信じた方がバカである」なんて言葉がありますが、それでも選挙が政治に大きな影響を及ぼすのは間違いないですし、今度の選挙で何か変化を期待している私にとって、各党の姿勢を見る一つの指標と考えざるを得ません。7/7付の神戸新聞に主要政党の公約をまとめたものを掲載されたものがあり、そこから医療関連の事を抜粋したいと思います。本当は各党の公約の元を読まなければならないのですが、手抜き御勘弁を。


政党名
医療に関する公約の記述
自由民主党無し
民主党勤務医の労働条件の改善や医師・看護師などの適正配置、また医学部の定員確保等により、小児科・産科やへき地の医師不足を解消します。
公明党医師不足の解消、がん対策の強化、ドクターヘリの全国配備など国民の命を守る医療提供体制の充実。
共産党「ストップ貧困、いのちを守る緊急福祉1兆円プラン」として、1.国保料の1人1万円引き下げ、保険証取り上げ中止、2.介護保険の保険料・利用料の減免拡充、介護サービスの水準を守る、3.子どもの医療費無料化、4.障害者自立支援法の「応益負担」撤回、5.生活保護や母子家庭への児童扶養手当削減の中止の実現など、くらしと福祉を守る。
社民党医療費の患者負担増と医師・看護師不足に歯止めをかけ「医療格差」を是正する。介護保険の利用料を所得に応じて軽減。生活保護の切り下げや母子家庭の児童扶養手当の削減をとめる。
国民新党無し
新党日本無し


新党日本の「無し」は語弊があって本当は少し書いてあります。ただこれを公約と取るかどうかが判断に迷うところですが、書いておきます。
    談合が相次ぐ不透明な入札制度を抜本的に改め、全国唯一、6年連続で借金を減らし、プライマリ−バランスを連続黒字化。小学校全学年で30人規模学級を実施し、集落や商店街の空き家を改修して高齢者のデイサービスと3歳未満の乳幼児保育を一緒に行なう「宅幼老所」を県下に300ヶ所設置。これらの実績を県知事時代に有する田中康夫が代表の新党日本こそ、「信じられる日本」への答えがあります。
これを公約と読むかキャッチフレーズと読むかは微妙です。

元記事は新聞1面を使って各党の公約をまとめたものですが、圧倒的に分量が多いのはやはり年金問題で、年金問題社会保障分野に入るため、医療問題は煽りを食らって殆んど触れられていないと言う感じです。比較的記述が多いのは共産党ですが、1兆円で公約内容が満たされるか少々疑問です。他の政党も具体策に関しては突っ込まずに「わが党に投票してくれたら魔法のように解決する」程度の内容と見れます。

年金問題が浮上するまでは、医療問題はそれなりに問題化しつつありましたが、良い事なのか悪い事なのか見事に吹っ飛んでいます。医療がもう少し争点になるのはやはり次の総選挙ですかね。与野党の勝敗を決すると言われる一人区では身近な問題として医療問題は大きくなっているはずですが、もっと身近で多数の人が目に見えて損をするかもしれない年金問題には勝てないようです。

これだけ読んで投票先を決めるのは医師として辛いところです。公約の元にはもうちょっと書いてあると思うのですが、まとめた記者がこれだけしか触れていないところをみると、医療に関する公約は薄いんだろうなと推測できます。それでも「ひょっとしたら」の期待を込めて、各党の公約なりマニュフェストを、時間があれば読んでみたいと思います。