ツーリング日和19(第7話)播州ラーメン

あれからも御坂さんと連絡を取り合って、今日は二回目のマスツーだ。待ち合わせは前の時に別れたコンビニの駐車場。待つことしばしで赤いダックスが駐車場に入ってきた。「お待たせ」 あかん。どうしたってドキドキするのを止めようがない。インカムを調整し…

ツーリング日和19(第6話)暗黒時代

家に帰って今日のツーリングを思い返していたのだけど、あれが現実にあった話と信じるのが難しいぐらいだ。高校二年か。あの頃がボクの人生の一つの転機であったよな。あんまり思い出したくない話だけど、今日は思い出してしまうな。 ボクは開業医をしてる。…

ツーリング日和19(第5話)バツイチ

ウソだろ。御坂さんが結婚したのは当然すぎるけど離婚してたなんて、「広川君もバツイチなのが不思議だよ」 ボクの結婚か。人並みに温かい幸せな家庭にしたいと思ってたし、子どもも出来た。でも順調だったのはそこぐらいまでだったな。元妻とボクの関係は言…

ツーリング日和19(第4話)迷子ツーリング

コメダのモーニングが済ませたらお別れにするのが一番スマートなのはわかってる。同級生だし、こんな時刻のモーニングを一緒に食べたぐらいなら誰にも後ろ指をさされたりしないはずだもの。 それはわかってるけど、このままサヨナラが惜しすぎる気持ちがある…

ツーリング日和19(第3話)出会い

灼熱の夏のツーリングは熱中症になりに行くようなものだから控えてたけど、秋を感じるようになったから北へのツーリングをスタート。それなりの距離を走るツーリングで必要なことはバイクの長時間走行に体を慣れさせるのもある。 これも実際に走ってみて学ん…

ツーリング日和19(第2話)慣らし運転

バイク屋で実車を見た感想は、「小さいな」 というのもそれだけ待っている間にモンキーが走っている姿を見たのがわずかに二度だけ。こんなに近くで実車を見るのは初めてなんだよ。スペックは知っていても実感はそんな感じだった。 バイクを受け取れば走って…

ツーリング日和19(第1話)待望の納車

もう三年ぐらい前になるかな。あの頃はまさにコロナ禍の真っ最中で、マスクを着けて三密回避をしようと言うか、それをしない者は吊るし上げみたいだったんだよな。夜に飲みに行くにも補助金もらってお休みばかりで、旅行だって行けるような状態じゃなかった…

次回作の紹介

紹介文としては、 コロナ禍の気晴らしのためにバイクを買いツーリングに出かけたコウキがコメダで出会ったのがチサ。高校時代のマドンナとの偶然の再会にコウキは舞い上がります。 話を聞くとチサはバツイチ、コウキもバツイチということでツーリングデート…

続爺医のひとりごと

大腸癌だけでも複数の診療科が必要になる今の医療システムですが、当然ですが現在の勤務医の医師たちは、 それが当然 こう考えておられます。これは責めているのではありません。そういうシステムの中で働いていればそうなる以外にしかありません。私は患者…

爺医のひとりごと

このブログは新小児科医のつぶやきなのですが、ここに付いている「新」は新人とかの意味じゃないのを知っている人は・・・もうおられるかどうかは疑問です。 そんなに捻ったネーミングじゃなく先代に小児科のつぶやきがありまして、これがシステムトラブルでぶ…

別所則治の謎

嘉吉の乱で滅亡した赤松氏ですが、政則の時に長禄の変に乗じて返り咲きます。政則はこれで赤松氏中興の祖ともされますが、既に応仁の乱に突入しており波乱の生涯を送ることになります。 ここの話をシンプルにしておきますが、赤松氏は山名氏の侵攻を受けるこ…

別所氏の源流

別所氏は故郷で秀吉と三木合戦をやった大名ですが、この別所と言う姓がどこから出たのかです。これも故郷に別所の地名があり、そこからぐらいと漠然と考えていましたが、どうやら違うようです。お手軽にwikipediaより、 氏祖は平安時代、赤松氏の祖である赤…

播磨守護赤松氏の源流

室町期の播磨の守護は赤松氏なのですが、この源流はお手軽にwikipediaより、 赤松氏は村上源氏・堀川大納言定房の孫の源師季に始まり、師季の子の源季房(季方とも)が播磨国佐用荘に配流され、その後裔の則景が建久年間に北条義時の婿になった縁で赤松村地…

ホンダ1300の思い出

昨日ひょいと出したホンダ1300が妙に懐かしくなったので思い出話です。それこそ半世紀以上前の話ですから記憶も曖昧かつ断片的なのはご容赦ください。それとホンダ1300の思い出と題しながら、スキーの思い出になっているのは笑っておいてください。 叔父(叔…

バイクのAT

バイクもAT免許とMT免許がありますが、どこまでAT免許で乗れるのかはボンヤリぐらいしか把握していませんでした。私のような爺が免許を取った頃には、そもそもAT免許が存在していませんでしたからね。 ATとはオートマチック・トランスミッションの略のはずで…

冬のバイク

とにかく寒くて通勤にしか使っていません。北海道のバイク乗りなんて初日の出を見るために宗谷岬に集まる動画も上がってましたが、そんな根性はどこにもありません。それでも通勤時間だけでも楽しく乗ってます。 とにもかくにも春を待っています。ギックリ腰…

恋せし乙女の物語 あとがき

久しぶりのオリジナルのラブロマンスです。これも手垢が着きすぎた分野ですが、ラブロマンスに求められるのは恋の行方がどうなるかです。言い換えればどれほどの紆余曲折があるかを求められます。それでもってヒロインの恋の行方を期待されます。 紆余曲折に…

恋せし乙女の物語(第37話)エピローグ

遺言にも等しい花屋敷さんの話だった。そして四か月を過ぎようとしてるけど今日は告別式。それも生憎の雨。いや生憎じゃない。花屋敷さんの短すぎた人生を悲しむ雨だ。祭壇に飾られた花屋敷さんの笑顔を見るのが辛すぎる。絢美も、涼花も来てるけど、「結城…

恋せし乙女の物語(第36話)花屋敷さん

お盆も過ぎてやっと猛暑も終わってくれそう。いやぁ、今年の夏も暑かった。若い時はこの夏の暑さがテンションを上げたりしたけど、この歳になると窓越しに見ていてもテンシュン下がるよ。 それでも帰りの夜道に秋を少しでも感じれるようになってきて嬉しいな…

恋せし乙女の物語(第35話)アラサー女の呟き

合コンからの一連の騒動はなんとか終わったはず。結城君と花屋敷さんがどうなったかは気にはなるけど、連絡はないし、こっちから連絡もしにくいから不明だ。宜しくやってるんじゃないのかな。 渡米までに結婚式を挙げるのじゃないかと思ってるけど、明日菜は…

恋せし乙女の物語(第34話)切り札

おかしい、どうにも話が思惑通りに進んでくれない。実はあれからも結城君には会ってしまっている。お互い独身の上にフリーだから会っても問題はないし、花屋敷さんへの計画のためには結城君とのつながりを切るのは良くないのはある。 気軽な男友だちに留める…

恋せし乙女の物語(第33話)作戦会議

絢美も涼花も結婚してる。涼花はまだ子どもはいないけど絢美は、「実家に頼んどいた」 涼花だって旦那さんの了解をもらってるのもね。「久しぶりの独身気分だ」 だから、『カンパ~イ』 持つべきものは友だよ、ビールが美味い。こういう相談なら千秋の方が適…

恋せし乙女の物語(第32話)核心

いかん明日菜のことはイイんだ。結城君に確認しておきたいのは花屋敷さんとの関係だ。「・・・璃子の話は堪忍して欲しい」 当然だけど名前呼びか。つうか花屋敷さんの事を名前で呼ぶ人を初めて見た気がする。元カノの話は嫌だろうけど、今日はどうしても聞いて…

恋せし乙女の物語(第31話)再会

過去の亡霊が団体さんで出て来たような合コンだったよ。お盆には早すぎるじゃないかまったく。嫌でもあの合コンの事を思い出してしまうのだけど、どうにも違和感があり過ぎる。 違和感と言っても、あの日の異様な空気感の理由はわかった。嵌められたってやつ…

恋せし乙女の物語(第30話)約束手形

「ルミとは知り合いでして・・・」 ルミとは明日菜を合コンに強引に引っ張りだした取引先の女だ。「あんなところに風吹さんがいたのに驚きました」 だからって引っ張り出すなよな。「だから逢わせてみたくなりました」 おいおい、まさかあの合コン自体が茶番だ…

恋せし乙女の物語(第29話)重過ぎる話

こうなってくると気になるのは、なぜに花屋敷さんがあれほど結城君に執着したかよね。もう時効だろうし、わざわざ誘ったのだから聞いても良いはず。というか花屋敷さんとの間で共通の話題はこれしかないから、花屋敷さんもこれを話に来ているはず。 やっぱり…

恋せし乙女の物語(第28話)バーにて

結局断れなかった。花屋敷さんに連れていかれたのは路地裏みたいなところにあるお店。雑居ビルの二階にあるのだけど階段を上がり、重々しそうな木製のドアを開くと、『カランカラン』 カウベルが鳴る仕組みか。店には長いカウンターがあって、カウンターの後…

恋せし乙女の物語(第27話)不自然な合コン

妙な合コンに呼ばれた。誘われたと言うより引っ張り込みやがったのは取引先の担当の女。つうか、あそこまで強引だとパワハラだぞ。気乗りしないなんてものじゃなかったけど断れなかった。そりゃ、相手は取引先の担当者だからだ。 取引としてはこっちが買って…

恋せし乙女の物語(第26話)耳年増

恋愛はまだしも結婚に気が乗らなくっている理由は他にもある。恋愛の延長線上に必ず結婚があるは言い過ぎかもしれないけど、恋愛と結婚は同じじゃない、いやかなり違うものだ。そういう話は嫌でも明日菜の耳に入るからね。 恋愛は付き合う二人の意志がすべて…

恋せし乙女の物語(第25話)あれから

さすがに落ち込んだ。だってだよ明日菜はロリータとして見られ、明日菜のロリータ性に発情したロリコン変態野郎の獣欲に奉仕し、あまつさえそれを明日菜は真実の愛と勘違いしていたんだよ。 さらに明日菜だって歳を取る。歳を取ればロリータじゃなくなってく…