天使と女神シリーズ26 ツーリング日和6

ツーリング日和6(第5話)うどんそば自動販売機

「行くで」 「いざ秋田に上陸」 フェリーは定刻通りに秋田港に着いてくれて下船や。なるほど、バイク組は殆ど下りるみたいやな。このフェリーは苫小牧まで行くけど、苫小牧から北海道ツーリングする予定やったら敦賀からの直行便を使うもんな。 ボーディング…

ツーリング日和6(第4話)女難の相

あれこれ女運の悪さで酷い目にあって来たけど、その理由も実はわかっている。自分では認めたくなかったけど、「女難の相」 こう書けばイケメンなのに女に祟られるイメージもあるが、そうじゃなくて、女にモテるどころか嫌悪される容貌だからだ。とにかく顔に…

ツーリング日和6(第3話)恋愛遍歴

女性と言えば恋愛だが、ボクも人並みに女性に恋をした。初恋は小学校からの幼馴染だった。家も近所で仲も悪くなったと思う。中学になり勇気を振り絞って告白した。ところが、「絶対無理」 即答で撃沈。幼馴染なんだから、もう少し言葉を飾っても良さそうなも…

ツーリング日和6(第2話)苦難の人生

ボクは竹野直樹。生まれは埼玉で、県立だがそれなりの進学校から、それなりに名の知れた都内の私立大に進み、ある程度は名の知れた会社に就職できた。社会人になってからも三十歳前に主任の肩書を貰えたから、同期の出世頭とは言えなくても順調ぐらいは言っ…

ツーリング日和6(第1話)北へ

「行くで」 「らじゃ」 草木も眠る丑三つ時って言うけど、あれはいつやと思う。時刻の概念は古代からあって、日本も中国流の時刻概念は早くからあってん。一日を十二等分して、それに十二支をあてはめたやっちゃ。 今でも名残りはあって、正午つうのは、午の…